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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(11)「赤化・北朝鮮」に残された邦人 家族と引き裂かれ友は殺された

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(11)「赤化・北朝鮮」に残された邦人 家族と引き裂かれ友は殺された

 終戦直前に侵攻してきたソ連軍は“火事場泥棒”のごとく、めぼしい設備や機械を、せっせと鉄道で持ち去ってゆく。残された工場などは各地に設立された人民委員会の管理に移され、朝鮮人が日本人を使って稼働を続けさせた。

 米軍が占領した南半分との境界である「38度線」はすでに封鎖されており、残された日本人は動くに動けない。さらに、陸続きの満州からも大量の避難民が押し寄せていた。

 作家、新田次郎の妻、数学者の藤原正彦(74)の母である、藤原ていが書いた『流れる星は生きている』は、3人の幼子と満州の新京(現中国・長春)から朝鮮半島を経て日本へ引き揚げるまでの生き地獄のような日々を綴(つづ)った不朽の名作である。暴行、略奪、飢餓、疫病、寒さ、疲労、避難民の対立…朝鮮北部だけで3万人以上の日本人が亡くなったという。

 そして、懸命に命をながらえながら引き揚げを待つ日本人も、赤化されてゆく社会で「南半分」とは違う恐怖と苦しみを味わわされることになる。

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