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【日曜に書く】裁量労働制は不要なのか 論説委員・井伊重之 

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 すでに弁護士や編集・デザイナーなどを対象とする「専門型」に加え、企画業務や調査・分析など「企画型」と呼ばれる職種が適用済みだ。政府は今回の改正で、企画型の職種拡大を目指していた。これには営業職の一部も対象とされ、営業の中でも顧客の課題解決を提案する業務が想定されている。

 働く人がどれだけ効率的に仕事の成果を挙げたかを示す指標である労働生産性の国際比較をみると、日本の低さは深刻だ。2016年の日本における時間あたり労働生産性は、先進国クラブとも称される経済協力開発機構(OECD)35カ国の中で20位にとどまる。この順位は1980年からほぼ変わらない。先進7カ国(G7)の中では最下位だ。

 これには製造業に従事する人に比べ、ホワイトカラーの働き方が影響しているとされる。製造現場では日常的にコストダウンに取り組んでいるが、事務職ではそうしたコスト意識が薄いのは事実だろう。生産性が低いために長時間残業を強いられている面も否めない。

 ◆置き去りにされた本質論

 これに対し、野党側は裁量労働制を「定額働かせ放題」と批判してきた。今回は政府側の自滅点で撤回を勝ち取った格好の野党だが、そこで議論を深めるべきだった課題も宙に浮いた。例えば裁量労働制にならない職種に違法適用して残業代を削減する「名ばかり裁量」を徹底して排除する仕組みなどだ。特別指導された野村不動産のような不正の再発防止は急務だ。

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