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【論壇時評3月号】教育無償化という「善政」に批判は少ないが… 論説委員・井伊重之

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教育の無償化をどうみるか。写真は大学入試センター試験で雪の中、会場へ向かう受験生ら(昨年1月、新潟県)
教育の無償化をどうみるか。写真は大学入試センター試験で雪の中、会場へ向かう受験生ら(昨年1月、新潟県)

 教育とは国が取り組むべき重要な人材への投資である。安倍晋三政権が掲げる「人づくり革命」では、来年10月から消費税率を8%から10%に引き上げるのに伴い、増収分の使途を変更して2兆円の政策パッケージを打ち出した。そこでは幼児・高等教育の無償化や待機児童の解消などが盛り込まれた。

 高齢者に偏っている社会保障財源の配分を「全世代型」に転換し、教育の無償化を通じて次代を担う若い世代にも財源を充てるのが狙いだ。所得が一定水準以下の家庭から大学進学する場合、国立なら授業料相当分、私立なら国立授業料相当分に一定額を加えた額までを無償化するとした。返済不要の奨学金支給の拡充も検討されている。

 この「善政」に対する批判は少ないようだ。昨年秋の総選挙で教育無償化を公約に掲げた与党も有権者の信任を得た。しかし、高等教育の無償化には巨額な財源が必要となるほか、大学に進学しない人との公平性の問題も指摘されている。そして何よりも定員割れが続く地方大学などの延命策として使われる恐れが否定できない。

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