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【オリンピズム】冷たい戦いを超えて(16)またも政争の犠牲になり残念

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【オリンピズム】
冷たい戦いを超えて(16)またも政争の犠牲になり残念

米国のジョーン・ベノイト(共同) 米国のジョーン・ベノイト(共同)

 当時の産経新聞は栄光の一瞬を鮮やかに伝えている。

 苦境を乗り越えられないでいたのは五輪の方だった。米国や日本は8年ぶりの出場に期待したが、理想はまたも遠のく。直前にソ連が不参加を宣言し、東側諸国が追従したからだ。多少は自由に意見が言える風潮になり、ソ連オリンピック委員会会長のビタリー・スミルノフは「スポーツの成功を政治に生かすなら、選手を派遣すべきだ」と訴えたが、それも通じなかった。

 ソ連の行動はモスクワ五輪をボイコットした米国への報復である一方、米国との緊張感を高めてロナルド・レーガン米大統領の再選阻止を図る“政治的な攻撃”とも指摘された。産経新聞は当時、情勢を高所から分析している。

 《ソ連軍アフガニスタン侵攻以来続いている米ソ対決激化の大きな鎖の一つで、米ソ関係を中心とする東西関係の停滞が八〇年代後半にもつれ込むことの予兆とみることができよう。アフガン侵攻以来、ソ連の対西側外交は全体として誤算が重なり、うまく進まなくなっている。ソ連側に不利な状況となるたびに、ソ連指導部は硬さを増し、柔軟姿勢を欠くという悪循環が続いている》

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