産経ニュース

【正論】他人の庭に平気で入り込む中国軍には相互主義で対応せよ 金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
他人の庭に平気で入り込む中国軍には相互主義で対応せよ 金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

元海将の伊藤俊幸・金沢工業大学虎ノ門大学院教授(正論メンバー) 元海将の伊藤俊幸・金沢工業大学虎ノ門大学院教授(正論メンバー)

 「航行の自由」に挑戦する国家

 よく混同されるのが無害通航権である。今回も「接続水域は無害通航」という人がいたが、間違いだ。この権利は領海の通過においてのみ用いられる。領海とは陸地側の基線から沖合12カイリまでの海域で、沿岸国の主権の全てが及ぶ。その一方で、軍艦を含む外国の船舶は「沿岸国の平和、秩序または安全を害さない」限り、「無害」とされ領海内を通航できる。このように一定の条件があるものの、領海であっても「航行の自由」が確保されているのである。

 ところが中国は、1992年の領海法において、軍艦の無害通航権を否定し、違反行為に対しては軍が追跡できる権限を付与した(ちなみにこの領海法こそ台湾、尖閣諸島、南シナ海の島々を領土と規定した法律だ)。外国の軍艦に対しては、領海内通航について「事前許可」を義務付けている。

 さらに、「接続水域」も含めた沿岸国から200カイリの排他的経済水域や大陸棚を「海洋国土」と称し、「国家が管理すべき領域」と捉え、「外国軍艦が立ち入る際には届け出よ」と、事前通告制度を主張している。

続きを読む

「ニュース」のランキング