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【主張】反ドーピング法案 スポーツの価値を論じよ

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【主張】
反ドーピング法案 スポーツの価値を論じよ

 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、日本初のドーピング対策法案が議員立法で提出される見通しだ。

 法案は、選手らによる不正目的での禁止薬物の使用を違法行為と位置づけている。

 罰則規定は見送られたが、選手の健康を害し、公正・公平の原則を損なう点で、ドーピングは「スポーツの犯罪」と言ってもいい。法制化を目指す意義は大きい。

 もとよりドーピングは一般国民の権利を侵害するわけではない。罰則規定がないのは、違反した選手にはスポーツ界の国際ルールに基づき、最長4年間の資格停止という制裁が科されるためだ。

 禁止薬物には、けがや病気の治療に使われるものも多い。選手も治療目的であれば、事前に届け出て使用できる。ドーピングとそのほかの薬物使用は明確に区別されるべきである。

 法制化は、スポーツの価値を守るのが目的だ。国民がその意義を理解できるよう、国会で分かりやすい議論を進めてほしい。

 海外では法整備が進み、ドーピングの検査機関と警察当局などが連携し、違反者を摘発する仕組みが整っている。19年にラグビーワールドカップ(W杯)、20年に五輪を控えた日本は立ち遅れており、体制の構築は急務だ。

 法制化により、検査主体となる日本アンチ・ドーピング機構が、警察当局や入管など行政機関の持つ個人情報にアクセスできるようになる。海外選手の出入国記録や所持品などの情報を得ることで、違反の疑いが濃い選手を大会前に摘発しやすくなる。

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