産経ニュース

【オリンピズム】冷たい戦いを超えて(12)利用された“政治不介入”

ニュース コラム

記事詳細

更新

【オリンピズム】
冷たい戦いを超えて(12)利用された“政治不介入”

 そして、特集記事で明らかにされているのは「現在のボイコット運動と二重写しになるような興味ある事実の数々である」と指摘している。

 「スポーツに政治は介入してはならない」。ヒトラーの策略はこの理念を掲げさせて各国を参加させ、野望を実現することにあった。シュピーゲルはこう書いている。

 《ベルリン・オリンピックを外交政策的に利用する-これがヒトラーのオリンピック開催に固執した理由である。誕生して間もないナチ政権は、外交的に孤立していた。(略)ヒトラーは…こう語ったことがある。「ドイツはいま、外交的に極めて困難な状況に直面している。一大文化的事業を行ってイメージを一新させなければならない」》

 国際オリンピック委員会(IOC)会長のバイエ・ラツールは政治の不介入を標榜(ひょうぼう)していた。ユダヤ人選手への迫害には神経をとがらせ、ヒトラーに「スタジアムにオリンピック旗が翻れば、そこにいる人たちはみなIOCのお客です」と訴えたが、しょせん抗弁にすぎなかった。

続きを読む

「ニュース」のランキング