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【宮家邦彦のWorld Watch】トランプの「アメリカ・ファースト」と伝統的外交政策主流派の死闘はまだまだ続く  何が起きてもおかしくない2018年

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 言い換えれば、外交・安全保障政策に関する限り、トランプ氏や彼を理論的に支えるS・バノン氏を中心とするアウトサイダー勢力が、今年1月にホワイトハウスに乗り込んで以来、一貫して伝統的外交政策主流派との闘争を続けているということだ。この戦いは文字通り「命がけ」の死闘、一例を挙げよう。

 筆者のワシントン到着直前に行われた開票でアラバマ州上院議員に民主党候補が当選した。共和党の牙城である同州でセクハラ疑惑のある共和党候補が落選したのだから、ワシントン政界は大騒ぎだ。特に、この共和党候補を強く推したバノン氏に批判が集まった。これで上院の共和・民主の議席は52対48から51対49となり、トランプ政権にとっては大打撃となる。

 これで2018年の予測はますます難しくなった。今後も“トランプ主義者”と伝統的外交政策主流派との死闘は続くだろう。国務省の機能不全は目を覆うばかりだし、国防省の独り勝ちも考え物だ。今のところ日米関係は良好だし、米国の対アジア政策にサプライズはないが、これがいつまで続くかは分からない。日本としても、これまでの成功に安堵(あんど)せず、何が起きてもおかしくない2018年の到来を覚悟した方がよさそうだ。

                   ◇

【プロフィル】宮家邦彦

 みやけ・くにひこ 昭和28(1953)年、神奈川県出身。栄光学園高、東京大学法学部卒。53年外務省入省。中東1課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを歴任し、平成17年退官。第1次安倍内閣では首相公邸連絡調整官を務めた。現在、立命館大学客員教授、キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。

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