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【国語逍遥】(92)清湖口敏 「くずし字アプリ」 若者に倣って古文献の解読を

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【国語逍遥】
(92)清湖口敏 「くずし字アプリ」 若者に倣って古文献の解読を

鴨長明作『方丈記』の冒頭部。「行く川の流れは…」の書き出しはよく知られている(国立国会図書館ウェブサイトから転載) 鴨長明作『方丈記』の冒頭部。「行く川の流れは…」の書き出しはよく知られている(国立国会図書館ウェブサイトから転載)

 残る3つめが「つながる」機能だ。何か読めない文字に遭遇したとき、文字の写真を添付し、フェイスブックやツイッターなどのネットワークを通じて同好のユーザーに助けを求めることができる。まさに至れり尽くせりではないか。

 KuLAはもともと、国文学研究資料館が作成する30万点もの古典籍の電子画像を、いかに活用するかという課題から着想されたもので、大阪大学を中心とするプロジェクトによって開発された。経緯は『アプリで学ぶ~』にも詳しいが、目を引いたのは、くずし字解読への欲求がとりわけ古地震学研究者に強かった事実である。過去に発生した地震の詳細を知り、そこから将来の災害に対する教訓を得るのは、地震学者にとって必須なのだという。

 思い起こせば東日本大震災直後の平成23年3月28日付の小欄でも、日本書紀や方丈記における地震の描写をご紹介したことがあった。KuLAの「よむ」機能に方丈記の冒頭部が収められているのも、この鎌倉初期の随筆が地震や竜巻などの災害を詳細に記しているからだろう。

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