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【日曜に書く】急速に左旋回した朝日、共産党指導者を「国民的英雄」と称賛した読売…戦後の新聞に見る左傾の源流 論説委員・河村直哉

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【日曜に書く】
急速に左旋回した朝日、共産党指導者を「国民的英雄」と称賛した読売…戦後の新聞に見る左傾の源流 論説委員・河村直哉

朝日新聞社東京本社=東京都中央区(本社チャーターヘリから、納冨康撮影) 朝日新聞社東京本社=東京都中央区(本社チャーターヘリから、納冨康撮影)

 敗戦後の困窮した労働者の間に共産思想が吹き荒れ、労働争議が多発していた時期だった。混乱のなかで、それぞれの新聞が進むべき道を模索していた時期でもあった。

国家否定の思想

 当然のことだが、悪意でもってこのようなことを書き連ねているのではない。これらは歴史上の事実である。『読売新聞百年史』は、当時を「左傾紙面」として扱っている。新聞は世論形成に一定の役割を果たす。いまの日本を知るために、過去を知ることが必要なのだ。

 こうした論調に読み取れるのは、新聞も含めて戦争を行った日本という国家の断罪と、共産思想への接近である。

 これは、起こるべくして起こったことのように思える。そもそも共産思想にとって国家は階級支配の機関であり、「廃絶」されるべきものだった(レーニン『国家と革命』)。

 終戦までの日本の断罪と共産思想は、国家に否定的であるという点で通じてくる。

 また実際の運動でも、読売の元記者は戦後、新聞社内に共産党の「新聞細胞(支部)」があって自分もその一人だったと、あっけらかんと書いている(増山太助『読売争議』)。

 その後の2紙の論調の移り変わりを、細かにたどってはいない。共産主義の失敗は歴史的に明らかであり、いまさら「細胞」などもあるまい。

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