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【主張】「習思想」の中国 異様な権力集中に備えよ

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【主張】
「習思想」の中国 異様な権力集中に備えよ

 ≪対中牽制の枠組み築け≫

 現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」を起爆剤に、中国の価値観に有利となる経済覇権を築き上げる目論見(もくろみ)である。その本質が日米欧主導の国際秩序への対抗にあるのは明らかといえる。

 沖縄・尖閣諸島への野心も中国膨張主義の一環ととらえるべきで、南シナ海とともに東シナ海での脅威の高まりに備えるべきだ。南西諸島を守るための防衛力増強は喫緊の課題である。

 こうした中国を前に、日米両国が同盟の抑止力を高め地域の平和と安全を守る重要性は増大する。自由と民主主義の理念を共有するアジア太平洋の国々と、手を結ぶ努力も日米が担うべき課題だ。

 中国が自由貿易に口を出すこと自体、日本と価値観を同じくする側の揺らぎの表れだ。政府は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の重要性を改めてトランプ政権に訴え、復帰を促すべきだ。

 来月初めには、トランプ大統領来日やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が迫る。中国の対外拡張を牽制(けんせい)し、警戒を促す好機と位置づけたい。

 中国国内では現在も、スパイ行為に関わったなどとして日本人8人が拘束中だ。反日宣伝、反日教育も続いている。国民の生命や国益が危機に瀕(ひん)したときに国を挙げて対処する姿を、政府はどれだけ見せてきただろうか。

 政府は年内に日中韓首脳会談を開催する調整を進め、安倍晋三首相は日中首脳の相互訪問を呼びかける。首脳会談の形式的な実施に意味はない。必要なのは、日本の国益や名誉、普遍的価値を守り抜く決意を相手に示すことだ。

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