産経ニュース

【北京春秋】北京にいると、衆院選に投票できない!? 煩雑な手続きが壁に 在中国の邦人の4%しか投票しないなんて…

ニュース コラム

記事詳細

更新

【北京春秋】
北京にいると、衆院選に投票できない!? 煩雑な手続きが壁に 在中国の邦人の4%しか投票しないなんて…

第18回全国人民代表者大会(全人代)の開会式で列の先頭を歩く習近平国家主席、後方は江沢民元国家主席、胡錦涛前国家主席=18日、北京の人民大会堂(AP) 第18回全国人民代表者大会(全人代)の開会式で列の先頭を歩く習近平国家主席、後方は江沢民元国家主席、胡錦涛前国家主席=18日、北京の人民大会堂(AP)

 折しも中国共産党の最高指導部メンバーが大幅に入れ替わる5年に1度の党大会を目前に、日本で衆院選が公示された。昨年7月投開票の参院選は中国赴任の直後で滞在3カ月以上の要件を満たせず、在外投票の対象外。今度こそと申請手続きに取りかかったら、時すでに遅しだった。

 有権者が在外投票をするには「在外選挙人名簿」に登録しなければならないが、その手続きに約2カ月かかるという。衆院解散後に申請しても間に合わないのだ。記者として無知を恥じるべきかもしれない。

 ただ、北京の日本大使館によると、中国に滞在する在留邦人12万8111人(昨年10月現在)のうち、在外選挙人名簿に登録しているのは約5700人にすぎない。選挙権のない18歳未満の滞在者が一定数いるとしても、投票権を行使できるのは全体の4%余りだ。

 私を含めて国民自身の自覚が必要だが、在外投票の丁寧な広報や手続きの迅速化も求められるのではないか。最高裁裁判官の国民審査も導入されていない。

 中国の指導者たちの顔ぶれは政治中枢、中南海の駆け引きで全てが決まる。「投票用紙」を獲得するために自らの職や平穏な生活、果ては命まで失った人たちがこの国には多くいる。与えられた権利を粗末にしては罰が当たると痛感する。(西見由章)

「ニュース」のランキング