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【主張】衆院選と社会保障 逃げずに「痛み」を求めよ 高齢者対策をなぜ論じない

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【主張】
衆院選と社会保障 逃げずに「痛み」を求めよ 高齢者対策をなぜ論じない

 当面の課題は、人口の多い団塊世代が75歳以上となり、医療費や介護費が一挙に膨らむ「2025年問題」への対応である。

 厚生労働省の推計では、同年度の社会保障給付費は約149兆円で現在より29兆円ほど増える。この財源をどう工面するかだ。

 より深刻になるのは2040年代初頭だ。経済不況に見舞われ、思い通りに就職ができなかった世代が高齢者となり、無年金者や低年金者の増加が予想される。

 そのすべてを生活保護で賄おうとすれば、国家財政は回らないが、どう備えるのか。

 各党の政権公約は、目先の充実策には熱心だが、サービスの縮小や負担増について踏み込んだ記述は乏しい。「このままでは国家自体が立ちゆかなくなる」という危機意識があるのだろうか。

 若者向け施策を充実させていくことは、もちろん重要である。それには、既存サービスの無駄、手厚すぎる部分もある高齢者向けサービスを絞り込むのが前提だ。医療現場のIT化は遅れている。検査の重複や不必要な入院など、見直すべき課題は山積している。

 無駄を省いても世代間の不均衡が残るなら、消費税増税などを財源として、それを是正するというのが手順だ。若者向けの分を単に「足し算」するのでは、これまでの抑制努力が水泡に帰す。

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