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【高畑昭男の視線】中露は北朝鮮を対米外交に利用する危険な火遊びをやめよ

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【高畑昭男の視線】
中露は北朝鮮を対米外交に利用する危険な火遊びをやめよ

水爆実験に関する重大報道で放映された、政治局常務委員会の金正恩朝鮮労働党委員長(左から2人目)らの写真(共同) 水爆実験に関する重大報道で放映された、政治局常務委員会の金正恩朝鮮労働党委員長(左から2人目)らの写真(共同)

 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)能力の確保に迫ったことで、アジア太平洋の戦略環境は大きく変わった。

 第1に、北朝鮮が射程1万キロを超えて米本土を直接攻撃可能なICBMを保有すれば、1990年代の第1次朝鮮半島核危機も含めて初めての事態となる。

 これまでは北朝鮮がいくら虚勢を張ろうとも、米本土は北の核ミサイルが絶対に届かない「聖域」であり続け、米国民一般の心のどこかにひとごとという安心感や油断があったはずだ。それがこの春以降、急速に「ワシントンやニューヨークも狙われかねない」という恐怖感に襲われた。ハワイやグアムでは、この秋から市民向けに核攻撃に備えた行動マニュアルを準備しているという。

 訪韓したペンス米副大統領が「戦略的忍耐は終わった」と語り、最も冷静であるべきトランプ大統領も「(北朝鮮は)世界が見たこともない炎と怒りに直面する」と激越な表現で北の核・ミサイル開発に警告したのも、そうした国民的な恐怖感の裏返しではないか。

 第2の大きな変化は、プーチン政権のロシアが北朝鮮に関与を深めつつあることだ。ロシア政府は4月と7月のミサイル発射の際には、国連安保理による北朝鮮非難決議を妨害し、5月には日本の経済制裁で締め出された北の貨客船・万景峰号に対して定期便航路を開設した。今年1~6月期には、北に対する石油製品輸出を前年同期比で倍増させていたことも明らかになっている。

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