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【宮家邦彦のWorld Watch】米ですら軍事的選択肢を躊躇する可能性 米中首脳が空虚な言葉を続ける限り、金正恩氏は足元を見続ける 

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【宮家邦彦のWorld Watch】
米ですら軍事的選択肢を躊躇する可能性 米中首脳が空虚な言葉を続ける限り、金正恩氏は足元を見続ける 

20カ国・地域(G20)首脳会議に出席したトランプ氏(左)と習氏=7月8日、独ハンブルク(AP) 20カ国・地域(G20)首脳会議に出席したトランプ氏(左)と習氏=7月8日、独ハンブルク(AP)

 トランプ氏とは異なり、習近平氏は慎重居士だ。原稿に目をやり、ツイートやアドリブは絶対にやらない。それでも、これらの言葉はいかにも軽い。トランプ氏と程度は違うが、中国では実現困難な命題こそ、演説で繰り返し述べざるを得ないのだろう。

 北朝鮮はICBM開発を急いでいるように見える。理由は金正恩氏の危機感だろう。後ろ盾のはずの中国は頼りにならず、米国の圧力に屈するかもしれない。そもそもトランプは何をやるか分からない。されば早く対米和平交渉を始めたいのだろう。それは逆効果となるだけなのだが。

 最後に国際社会は何をすべきか。問題は3つある。第1は北朝鮮に核兵器開発を断念する気がないこと。完成まであと一歩で断念させることは難しい。第2は、軍事的圧力だけで北朝鮮が方針変更するとは思えないこと。最後は、韓国や中国はもちろん、米国ですら軍事的選択肢を躊躇(ちゅうちょ)する可能性が高いことだ。米中首脳がこうした空虚な言葉を続ける限り、金正恩氏はわれわれの足元を見続ける。当面は中露企業などに対する経済制裁を強化するしかないが、日本人も平和を守るため、平和が崩れるときに、戦う覚悟が必要になるかもしれない。

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