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【正論】百田尚樹さん講演を阻んだ大学人は何も考えていない 文系教授は「考えない足」 筑波大学大学院教授・古田博司

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【正論】
百田尚樹さん講演を阻んだ大学人は何も考えていない 文系教授は「考えない足」 筑波大学大学院教授・古田博司

古田博司・筑波大学大学院教授 古田博司・筑波大学大学院教授

 ≪民間にこそ知性主義は胚胎する≫

 ブロガーも知識同様、玉石混交だが、日本にはもともとそのような人々が伝統的に多数いた。荻生徂徠が論語を解釈した『論語徴』(宝暦10年)なる書物を著すと、たちまち洒落(しゃれ)者が『論語町』(跋文(ばつぶん)は虚来山人)なるパロディー本を出して茶化(ちゃか)すのである。もちろんその実力は相当なもので、漢学の素養は抜群だ。私は日本のそのような伝統を「茶化」と英語の  tease(からかって悩ます)にかけ、Teazation=ティーゼーションと呼んでいる。

 日本の伝統文化には、外来の理論や理想に対する反骨と挑戦の態度が始めから胚胎されていたのであり、朝鮮では猖獗(しょうけつ)を極めた朱子学も民間のティーゼーションによって矯(た)められたのだった。だから左翼や「遅れてきた勉強家」たちが、「反知性主義」などと民間の知性をばかにしていたが、いつの間にか掻(か)き消えたであろう。

 最後に一言いえば、百田尚樹さんはそのような伝統から出てきたティーゼーターである。彼の講演を阻んだ一橋大学の学生や教授たちは何も考えていないのだ。(筑波大学大学院教授・古田博司 ふるた ひろし)

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