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【産経抄】入院生活が私の大学 7月24日

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【産経抄】
入院生活が私の大学 7月24日

平尾昌晃さん=2001年6月 平尾昌晃さん=2001年6月

 「海坂(うなさか)藩」といえば、藤沢周平さんの時代小説のファンならおなじみの架空の藩である。藤沢さんが20代の後半に俳句を投稿していた、俳誌の名前から借用した。

 ▼当時藤沢さんは肺結核のため、中学校の教師を休職して入院中である。婦長に付け届けをするよう、患者仲間に助言されるなど、世間知らずの教師にとって驚きの連続だった。藤沢さんは入院生活を「私の大学」と呼んだ。それがなかったら「小説を書けたかどうかは甚だ疑わしい」と振り返っている(『半生の記』)。

 ▼先週末に79歳で亡くなった平尾昌晃さんは、ロカビリー歌手として一世を風靡(ふうび)した後、作曲家に転身する。30歳になって、肺結核が悪化した。長野県岡谷市の塩嶺(えんれい)病院での1年間の入院生活は、平尾さんにとっても「私の大学」となった。

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