産経ニュース

【正論】日本経済はマンネリに覆われているが…マンネリを恐れてポピュリスト政権を生み出してはいけない 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦 

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
日本経済はマンネリに覆われているが…マンネリを恐れてポピュリスト政権を生み出してはいけない 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦 

吉崎達彦 双日総合研究所チーフエコノミスト 吉崎達彦 双日総合研究所チーフエコノミスト

 数えてみたら、何と39カ月も連続で「緩やかな回復基調」という文言が繰り返されている。「緩やかな 回復続いて 治らない」という昔の川柳を思い出してしまった。別に嫌みが言いたいわけではない。景気は趨勢(すうせい)として改善が続いている。特に雇用情勢の改善は著しく、有効求人倍率は1・49倍(今年5月)とバブル期以上の水準である。

 もっとも高齢化が進んでいるわが国においては雇用の改善が即、消費の拡大につながるわけではない。無職世帯や単身世帯が多くなっているために、景気の波及効果が以前よりも弱くなっている。

 ビジネスの感覚としては、景気は多少の浮き沈みがある方が望ましい。「いま損をしても後で取り返せるだろう」と楽観的に考えられるからだ。できればフラットな平均2%成長よりも、山あり谷ありの2%成長の方がありがたい。

 単調な景気が続くと、企業行動もつい事なかれ主義に陥りがちである。特に昨今は、「地政学リスク」や不透明な国際情勢があるために、リスクを取らない傾向がどうしても強くなる。しかるにリスクというものは本来、管理すべきものであって、回避すればいいというものではないはずである。

続きを読む

「ニュース」のランキング