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【正論】長寿社会が変える「生」の意味 新たな「苦難」とのであい 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

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【正論】
長寿社会が変える「生」の意味 新たな「苦難」とのであい 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

社会学者で関西大学東京センター長の竹内洋氏(栗橋隆悦撮影) 社会学者で関西大学東京センター長の竹内洋氏(栗橋隆悦撮影)

 今年、後期高齢者になった私のような世代は、経済の高度成長時代とともに平均寿命の長期化の時代も生きてきた。

 私が28歳のとき(1970年)の平均寿命は、男性69歳、女性75歳になっていた。しかし、若い時に、結核で入院した時には、60歳くらいまで生きればもうけものくらいに思っていた。

 20代のときあまり長生きできないと悟ったが、それで大きくへこむということもなかった。

 というのも3歳のとき、東京大空襲で、母親に背負われ、焼夷(しょうい)弾の嵐の中を逃げまどって奇跡的に生き残ったという思いがあったからである。だから、他人より短い命であっても余得に思えるところがあった。今となっては、短命と思っていた分、多少勤勉に仕事に向きあえたことはよい誤算かもしれない。

 ≪大正時代に予想された平均年齢≫

 ところで、いまや女性の平均寿命は87歳、男性は81歳となった。今後の平均寿命の予測によると、これまでほどの急上昇ではないが、それでも延び続け、2060年の平均寿命は女性91歳、男性84歳と予測されている。

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