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【ソロモンの頭巾】ゲノム編集で筋肉マダイとトラフグ推参 長辻象平

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【ソロモンの頭巾】
ゲノム編集で筋肉マダイとトラフグ推参 長辻象平

クマノミの変化に富んだ縞(しま)模様が形成される仕組みも木下政人氏の研究テーマ。ここでもゲノム編集が役に立つ (長辻象平撮影) クマノミの変化に富んだ縞(しま)模様が形成される仕組みも木下政人氏の研究テーマ。ここでもゲノム編集が役に立つ (長辻象平撮影)

 マダイやトラフグの肉量が多くなるように品種改良すれば、消費者と生産者の双方に利益がもたらされるだろう。

 高級魚のクエやハタは、性的成熟に長い歳月を要するが、早熟魚に変身させれば、完全養殖を商業ベースに乗せられる。

 おとなしいクロマグロを作れば、養殖中の衝突死が減って生産性が上がる。天然物の漁獲が減って資源保護に役立つはずだ。

 メダカをアルツハイマー病やパーキンソン病の疾患モデル生物に育てれば、治療法や医薬品の開発加速が期待できる。

                   

 数年前までほとんど夢物語だった。だが、京都大学農学研究科の木下政人助教(応用生物科学)らの手によって、一部はすでに実現している。遺伝子操作の革命技術・ゲノム編集の活用によるものだ。

 ゲノム編集は、遺伝子組み換えと似ているが、次の2点で大きく違う。

 (1)組み換えでは、その生物が本来持たない外来遺伝子を挿入するのに対し、ゲノム編集では元から備わる遺伝子を削除する。

 (2)組み換えでは、挿入した遺伝子がDNAの塩基配列の適切な場所に入らないことがあり、期待通りの効果が得られないことなどがある。それに対し、ゲノム編集ではワープロソフトで文字を検索・削除するように、目的の遺伝子を狙い通りに消し去れる。

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