産経ニュース

【名村隆寛の視線】民主化30年の韓国、“無い物ねだり”少なくない不平不満が増幅 

ニュース コラム

記事詳細

更新

【名村隆寛の視線】
民主化30年の韓国、“無い物ねだり”少なくない不平不満が増幅 

24日、韓国・茂朱のテコンドー世界選手権であいさつする文在寅大統領(AP) 24日、韓国・茂朱のテコンドー世界選手権であいさつする文在寅大統領(AP)

 「理念の葛藤、憎悪と対立、世代の葛藤を解消する」「分裂と葛藤の政治を変える」「譲り合い、格差を縮めていく社会的な大妥協」「権威主義的な大統領文化を清算」「雇用を改善し、所得格差の拡大を防がねばならない」「所得と富の深刻な不平等」「国民統合」「謙虚な権力に」「国民と同じ目線の大統領に」「機会は平等に」「疎外された国民がないように配慮する」。民主化30年。文氏が韓国国民向けに発した言葉は、盧氏の言葉と酷似している。盧氏が指摘した課題は現在も克服されず、国民の不満は相変わらず鬱積しているということだ。

 ただ、30年前に比べ韓国は相当に民主化された。国民は自由に“権利”を主張し、不満を堂々と訴え、30年前に取り締まられていた街頭デモは毎日、どこかで目にする。文氏は「制度としての民主主義が揺れて後退することはもうない」とし、「新たな挑戦は経済での民主主義」と訴えている。格差拡大や希望する職につけない国民の不満を意識したものだ。

 人権派弁護士として民主化運動にも関わった文氏の言葉だけに、その言葉には説得力があるのかもしれない。だが、当時の世代に加え、この30年の間に生まれた若年世代にも不平は生じ続けている。民主主義を純粋に切望したかつてよりも、欲求はより強くなった感がある。

続きを読む

「ニュース」のランキング