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【遠藤良介の視線】プーチン氏の孤独 求心力低下を焦り、武力行使やプロパガンダ強化…近隣国離れを招く悪循環

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【遠藤良介の視線】
プーチン氏の孤独 求心力低下を焦り、武力行使やプロパガンダ強化…近隣国離れを招く悪循環

14日、北京の人民大会堂でロシアのプーチン大統領(左)と歓談する中国の習近平国家主席(右)=ロイター 14日、北京の人民大会堂でロシアのプーチン大統領(左)と歓談する中国の習近平国家主席(右)=ロイター

 今年のモスクワは、5月に入っても雪の吹き荒れる日があるなど“異常気象”の様相を呈した。ロシアで最も重要な祝日とされる対ドイツ戦勝記念日(5月9日)も、気温が4度までしか上がらず、空を分厚い雨雲が覆う中で、「赤の広場」の軍事パレードや式典が行われた。

 戦勝記念日に悪天候が予想される場合、ロシア軍は晴天を確保するための“特殊作戦”を行う。軍用機によって、モスクワに到達する前の雨雲にヨウ化銀や液体窒素などを噴射し、強制的に雨を降らせてしまうのだ。しかし、今年はそれも通用せず、軍事パレードの展示飛行が中止される異例の事態となった。

 そんな今年の戦勝記念式典で、プーチン露大統領の横にぴたりと寄り添う、たった1人の外国賓客が目を引いた。旧ソ連15カ国の一つ、モルドバの親露派、ドドン大統領だった。ドドン氏は、軍事パレードの観閲中も「無名戦士の墓」への献花でも、守護霊のごとくプーチン氏の脇を固め、それが何ともプーチン氏の孤独感を強く醸し出していた。

 戦後60年にあたった2005年の式典には、米国やフランス、ドイツといった主要国の首脳が参加。戦後70年だった15年には、ロシアがウクライナ介入で孤立していたにもかかわらず、旧ソ連諸国はもとより、中国やインドなど多数の国の首脳が軍事パレードを見守った。戦後の大きな節目でないとはいえ、今年の式典は実に対照的な寂しいものだった。

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