産経ニュース

【正論】自らに〝時代遅れ〟の制約課す日本学術会議 軍事研究禁止は国を弱体化させる 平和安全保障研究所 理事長・西原正

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
自らに〝時代遅れ〟の制約課す日本学術会議 軍事研究禁止は国を弱体化させる 平和安全保障研究所 理事長・西原正

西原正氏 西原正氏

 ≪核を知らずに対抗できるのか≫

 古代ローマに「平和を欲するならば、戦争に備えよ」という格言がある。世界の大半の国は、この格言を表明することはないにしても、実際にはこれに沿った国家戦略を立てている。日本も憲法上の制約を課しながら、同様の国家戦略を立てている。日本の平和は、国際協調を重視する外交とともに、国防に備える自衛隊と「戦争の備えをしている」米国との同盟で保持されている。

 残念ながら、日本学術会議の有力メンバーは「すべての科学者が軍事目的の研究をしなければ、戦争は不可能である」との伝統的思考から抜け出せないでいる。

 日本は北朝鮮の核に対して核で対抗することはできないが、核の知識がなければそれへの対抗策を施すことはできない。サリンを大量に持つべきではないが、サリンの性質を知り、効果的な対策を練る研究は絶対に必要だ。サイバー攻撃から守るには、その仕組みを研究しなければならない。これらの研究の倫理性を疑うのは的外れである。

 大学の研究者の中には、自国の平和と安全を願い、防衛技術の向上に貢献したいとの意欲を持つ人がいる。日本学術会議の声明はそういう研究者の「学問の自由」を奪い、結果として日本の防衛の弱体化に貢献している。

続きを読む

「ニュース」のランキング