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【安本寿久の視線】「楠公さん」日本遺産落選、文化庁の頭は「戦後」のままのようだ

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【安本寿久の視線】
「楠公さん」日本遺産落選、文化庁の頭は「戦後」のままのようだ

 世界遺産ほどの知名度はまだないが、日本遺産なるものが国内でじわりじわりと増えている。地域の有形、無形の文化財をストーリーで結び、地域振興に役立てようと、文化庁が平成27年度に始めた認定制度で、今年度は先月末に17件を認定。これで計54件になった。

 今回は、43道府県(288市町村)から79件の申請があった。そのうちの1件は、大阪府河内長野市など大阪、兵庫の6市町村がまとまって申請した「摂津・河内に生き続ける楠公さん~中世のサムライヒーローが遺した聖地を巡る旅~」だった。

 申請を思い立ったのは昨年8月に就任した同市の島田智明市長である。府内で最悪の人口減少に悩む市勢を立て直すため、文化・観光資源を見直そうという発想だった。

 市内には、鎌倉時代末期から建武の新政期に活躍し、戦前の教科書には必ず載っていた武将・楠木正成が少年期に学んだ名刹(めいさつ)・観心寺がある。さらには正成が軍学を学ぶために通ったと伝わる府指定文化財・伝大江時親邸跡が残り、その経路には「楠公通学橋」と命名された交差点もある。「楠公さん」として正成の足跡は、47歳の市長の目にもはっきり見えた。

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