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【産経抄】千両箱を持ち歩く人たちの不思議 4月24日

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【産経抄】
千両箱を持ち歩く人たちの不思議 4月24日

 「日本の泥棒で、ナンバーワンは誰でしょうね?」。作家の池波正太郎は、この質問に間髪を入れず答えた。「日本左衛門でしょう」(『歴史を探る・人生を探る』)。

 ▼「問われて名乗るもおこがましいが…」。河竹黙阿弥の歌舞伎『白浪五人男』で一味の頭領を務める、日本駄右衛門の名台詞(せりふ)である。モデルとなった日本左衛門は江戸中期、遠州を中心に強盗を重ね、街道では諸大名が運ぶ千両箱を襲った。

 ▼狙いを定めると、家内の様子を時間をかけて調べ上げる。数十人の手下とともに屋敷に押し入り、家中の全員を縛り上げて金品を強奪した。金糸銀糸で縫い取りした豪華な衣装をまとって指揮を執ったという。

 ▼用意周到で大胆不敵な犯行という点では先週、福岡・天神と東京・銀座で続けて起きた現金強奪事件も共通している。犯人は、被害に遭った男性らが多額の現金を所持していると、あらかじめ知っていたとしか思えない。犯行現場はいずれも、人通りの多い白昼の繁華街である。

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