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【正論】北の核ミサイルが使われるとき 核抑止態勢はもはや「最小限抑止」ではない 防衛大学校教授・倉田秀也

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【正論】
北の核ミサイルが使われるとき 核抑止態勢はもはや「最小限抑止」ではない 防衛大学校教授・倉田秀也

防衛大学校教授・倉田秀也氏 防衛大学校教授・倉田秀也氏

≪「最小限抑止」では説明つかぬ≫

 今回の「スカッドER」連射を報じた朝鮮中央通信が、これを「実験」ではなく一貫して「訓練」と呼び、「核戦弾頭取扱い順序と迅速な作戦遂行能力を判定・検閲するために進行した」と報じたことも、この文脈から理解されるべきだろう。昨年9月の第5回核実験の際に「核兵器研究所」は核弾頭の「標準化・規格化」に触れ、核弾頭の量産化を示唆していた。今回の「訓練」は核弾頭が一定数に達するという前提で、それを既存の弾道ミサイルに装填(そうてん)することを目的としたということか。

 今日の北朝鮮は、無条件の「核先制不使用」を宣言したかつての北朝鮮ではなく、それが目指す核抑止態勢ももはや「最小限抑止」だけでは説明がつかない。しかし、それは単なるレトリックではなく、軍事技術の進展に裏づけられている。日本に配備されるミサイル防衛が、北朝鮮の核態勢の「進化」に後れをとるなどということはあってはならない。(防衛大学校教授・倉田秀也 くらたひでや)

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