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【正論】最初から頭を下げるのは論外だ 首脳会談は「日本第一」主義で 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

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【正論】
最初から頭を下げるのは論外だ 首脳会談は「日本第一」主義で 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏

 何よりトランプ大統領の経済認識には、少なからぬ誤解がある。特に対日観は1980年代に流行した「ずるく立ち回って豊かになった国」という古めかしいイメージが残っている。しかし日米通商摩擦の時代とは状況が変わっている。少なくとも今の日本に「やましい」部分はほとんどない。最初から「ご無理ごもっとも」と頭を下げるのは論外である。

≪米国抜きのTPPを模索せよ≫

 米国の対日貿易赤字は2015年の実績で689億ドルと、対メキシコ赤字の607億ドルを上回っている。しかし対独赤字の748億ドルよりは少ない。さらにこれら3カ国を合わせた以上に、対中赤字の3672億ドルが圧倒的である。どこを問題視すべきか、答えは簡単であるはずだ。

 それでは為替が問題なのか。たまたま今は円安だが、東日本大震災前後の1ドル80円前後の円高は、国内の産業基盤に深い爪痕を残したものだ。「日本は何年も通貨安誘導を繰り広げてきた」という見方は明らかに事実に反している。

 為替とは本来、経済のファンダメンタルズで決まるものだ。トランプ政権は財政出動を行って高度成長を目指すものの、ドル安を望むというのは論理矛盾である。政治家の「口先介入」が効力を発揮する局面もあるけれども、長くは続かないと心得るべきだ。

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