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【スポーツ茶論】
東京五輪はアスリートだけのものじゃない 国民の生涯スポーツの機会に 津田俊樹
ママ友ならぬジム友という言葉を耳にした。フィットネスクラブは心身を鍛える場所だけでなく、サロンになりつつある。午前10時オープンなら、15分前から行列ができるという。
特に、女性の存在感が際立つ。正直、まゆをひそめたくなるときもあるが、仲間と一緒に気分転換、ストレス発散しようとしているのだから、じっと、じっと我慢である。
お年寄りの元気の良さに圧倒される。知り合いの82歳の靴職人は週3、4回、プールに泳ぎにきて、生涯現役を貫く。「最近、太り気味だからな。仕事も暇だし、ジッとしていてもなんだから」。顔のツヤがいい。動きも軽い。とにかく声が大きい。「もう一度、東京オリンピックを見てみたい。あと3年、もう少し頑張るよ」
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年明け早々、高齢問題の研究者らでつくる日本老年学会などが、65歳以上とされる「高齢者」の定義を75歳以上に見直し、65~74歳は「准高齢者」として社会の支え手ととらえ直すよう求める提言を発表した。医療の進歩や生活環境の改善で、10年前に比べ身体の働きや知的能力が5~10歳ほど若返っているという。