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【新聞に喝!】慰安婦像問題 韓国感情に合わせず冷静に ブロガー・投資家 山本一郎

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【新聞に喝!】
慰安婦像問題 韓国感情に合わせず冷静に ブロガー・投資家 山本一郎

日本総領事館前の道路に設置された慰安婦像=韓国・釜山(名村隆寛撮影) 日本総領事館前の道路に設置された慰安婦像=韓国・釜山(名村隆寛撮影)

 日本としては、粛々と韓国政府に合意内容の履行を求めるだけで良い立場ですが、一方で、不安定極まる韓国に対して「だから信頼できないのだ」と声高に主張し、日韓関係が断絶の方向へ進むような扇動を行うことは日韓両国の国益には資さないでしょう。日本側から韓国を批判することはもちろん可能でしょうが、韓国は反日を、日本も嫌韓をあおることで悪化している両国関係を一種のガス抜きとして利用してきた結果、本来は解決しているはずの外交問題が蒸し返されて日韓批判合戦に陥るという悪循環を引き起こしてきたのです。

 必要なことは、冷静に韓国政府の民情慰撫(いぶ)の動きを観察し、不必要に刺激することなく、韓国国民の感情的な動きに日本側がレベルを合わせずに穏やかにしていることです。この問題を解決できるのは韓国政府であって、彼らに対し誠実な合意の履行を求めるだけで良いのです。

 もしも韓国政府が本件合意を満足に守れないようなら、懸案の日韓スワップ協定ほか日韓関係の課題については日本側の対応を先送りにすればよいのでしょう。日本にとって一番困るのは、韓国政治が本当の大混乱に陥って、北朝鮮が隙を突いてきたり、中国が朝鮮半島への介入を本格的に行ってくることです。無理に韓国政府を批判して刺激し彼らの国内問題の解決を失敗に終わらせることが、日本にとって一番国益を失う可能性があるのでしょう。あんまりバラ色ではないかもしれないけど日韓関係の未来が良い景色でありますように。

                   

【プロフィル】山本一郎

 やまもと・いちろう 昭和48年、東京都出身。慶応大卒。専門は投資システム構築や社会調査。東大政策ビジョン研究センター客員研究員。

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