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【正論】日本が捉える「遊び」需要を経済のフロンティアに 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

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【正論】
日本が捉える「遊び」需要を経済のフロンティアに 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏

 思うにGDPという尺度は、1人あたりが1万5000ドルくらいまでは有効な指標であるけれども、3万ドルを超えたあたりから機能しにくくなる。そこを過ぎて先進国になってくると、目指すべき「豊かさ」が一様なものではなくなる。あくまでも所得の増大を目指すのか、それとも生活の質を求めるか、国全体のインフラを重視するのか、あるいは環境との調和や個人の自由を求めるのか。それらは人生観や価値観によるものであり、それぞれの国民が選択すべき問題である。

 ところがGDPにこだわっていると、世界経済は長期停滞に見えてしまう。先進国の生活水準が高度化し、新興国の成長も一段落したとなると、経済の新たなフロンティアはすぐには見当たらない。だからといって、新たなバブルを起こそうなどという考えはもちろん論外である。

≪次世代産業の育成で成長を≫

 そういう状態に、一足先にたどり着いていたのが日本経済だったのではなかったか。日本では生活に必要な一通りのモノは既に揃っている。人々は「おカネで測れないもの」を求めているのだが、そのことをうまく表現できないでいる。あるいは元来が貧乏性な国民なので、ついつい「おカネに換算できる価値」にこだわって苦労しているのかもしれない。

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