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【正論】日本が捉える「遊び」需要を経済のフロンティアに 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

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【正論】
日本が捉える「遊び」需要を経済のフロンティアに 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦

双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏 双日総合研究所チーフエコノミスト・吉崎達彦氏

 2013~15年度の平均成長率も、それ以前の年0・7%成長から1・2%成長に上方修正された。実はアベノミクスは物価目標を達成できなかったけれども、成長を加速していたのかもしれない。物差しを変えたら日本経済の景色が変わって見えるのである。

 「2008SNA」の導入自体は、むしろ遅きに失したといえる。企業の研究開発への支出を今までは経費としてきたけれども、それを投資に変えたことが主要な変更点だ。つまり研究開発を企業の付加価値として認めたことになる。企業の側から言わせてもらえば、今どき工場や物流基地などの建設よりも、研究開発の方がよっぽど会社の未来を懸けた投資である。ところが経済統計は、つい目に見えるものを優先してしまう。

 経済の尺度たる統計が歪(ゆが)んでいるのでは、政策も誤ることになりかねない。その意味で統計手法が改善されたのはご同慶の至りである。われわれはGDP中心で経済を見る習慣から、そろそろ卒業すべきではないだろうか。

≪「豊かさ」は一様ではない≫

 必要なものが一通り揃ってしまった社会において、人々が望むのはメシがうまいこと、インフラや公共サービスがちゃんとしていること、それに安心・安全といった目に見えない価値であろう。ところがそれらはおカネで測れないからGDPにはカウントされない。

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