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【産経抄】食の未来も予測不能 1月6日

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【産経抄】
食の未来も予測不能 1月6日

最高値の7420万円で競り落とした青森県大間産クロマグロを披露する喜代村の木村清社長=5日早朝、東京・築地 最高値の7420万円で競り落とした青森県大間産クロマグロを披露する喜代村の木村清社長=5日早朝、東京・築地

 今年中に豊洲市場への移転が実現すれば、築地市場での最後のお祭り騒ぎとなる。昨日の初競りで、青森県大間産の212キロのクロマグロが、7420万円の最高値で競り落とされた。

 ▼4年前の1億5540万円に次ぐ高値といわれても、あまりに常識はずれの値段でピンとこない。よく引き合いに出されるのが、江戸時代後期、文化9(1812)年に日本橋の魚河岸に到着した初鰹(はつがつお)である。

 ▼高級料亭の八百善は2両1分、人気役者、中村歌右衛門は3両、今の金額で27万円も奮発して手に入れ、一座の者に振る舞った。「女房を質に入れても」と初鰹に熱狂する江戸っ子たちも、さすがにあきれていたようだ。

 ▼当時の記録によれば、江戸には食べ物を扱う店が、すでに6000軒以上存在していた。料理本や名店を紹介する本の出版も相次いだ。世界に注目される日本料理は、江戸時代に完成の域に達したといわれている。もっとも江戸がグルメブームに沸く一方、日本各地は何度も大規模な飢饉(ききん)に襲われている。飢えや疫病で、多くの命が失われる悲劇が繰り返されていた。

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