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【正論】「九二共識」強いる中国の政治的恫喝 「台湾認同」の強まりで蔡政権支持は維持される  拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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【正論】
「九二共識」強いる中国の政治的恫喝 「台湾認同」の強まりで蔡政権支持は維持される  拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

台湾の蔡英文総統 台湾の蔡英文総統

 ≪中国が強要する「九二共識」≫

 台湾で5月20日に民進党の蔡英文氏が総統に就任して以降、中国の台湾への圧力カードは「92年コンセンサス」(九二共識)の遵守強要となっている。実際、中国は6月25日に、蔡政権が九二共識を認めなければ当局間の連絡・交流を含め一切の交渉には応じない旨を発表した。

 九二共識とは、台湾の窓口機関「海峡交流基金会」と中国側の窓口機関「海峡両岸関係協会」との1992年の香港協議において、双方が「一つの中国」(一個中国)の原則を守るものの、台湾側はその解釈は双方異なる(各自表述)とし、中国側は文字通りの一個中国を堅持するというものであったといわれる。

 不思議なことに、双方ともこの合意の存在を表面化させることはしばらくはなかった。九二共識という用語自体、これが初めて用いられたのは、2000年4月28日、台湾政治大学で開かれたセミナーにおける台湾の行政院大陸委員会主任委員(当時)の発言であった。この発言がいかなる意図で重要人物によってなされたのかは不透明だが、直前の同年3月18日の総統選で民進党の陳水扁氏が当選したことに関係があると考えるのが理にかなっていよう。

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