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【産経抄】カストロ前議長死去 歴史は無罪を宣告するか 11月28日

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【産経抄】
カストロ前議長死去 歴史は無罪を宣告するか 11月28日

葉巻を吸うフィデル・カストロ前国家評議会議長(ロイター) 葉巻を吸うフィデル・カストロ前国家評議会議長(ロイター)

 2009年のWBC決勝の韓国戦で、イチロー選手は決勝打を放ち、侍ジャパンに2連覇をもたらした。「イチローは世界最高の打者だ」。キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長は早速、政府系のウェブサイトで絶賛したものだ。

 ▼幼い頃は米国の大リーグで活躍する野球選手を夢見ていた、カストロ氏の訃報が届いた。1959年のキューバ革命以来、「国父」として君臨を続けたカストロ氏は、「反米帝国主義の闘士」として今後も称(たた)えられていくのか。

 ▼それともトランプ次期米大統領が言うように、「自国民を約60年間抑圧してきた残忍な独裁者」にすぎないのか。確かに638回もあったとされる暗殺計画を逃れた90年の生涯は、謎と矛盾に満ちている。

 ▼広島の原爆資料館を訪れた際、被爆者の受けた苦しみについて繰り返し尋ねていた。核廃絶にも言及していた。もっともミサイル配備をめぐって米ソの対立が激化したキューバ危機では、核戦争のきっかけになりかねない行動を取った人物でもある。米軍の偵察機を撃墜するよう、ソ連軍兵士にけしかけた事実を自ら明かしている。

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