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【主張】医療・介護改革 能力に応じて負担したい

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【主張】
医療・介護改革 能力に応じて負担したい

 政府が大枠をまとめた医療・介護保険改革の特徴は、高齢者の負担増に踏み込んだ点である。

 70歳以上の医療費自己負担の上限は、特例で現役世代よりも低額に抑えてきた。低所得者を除いてこれを縮小する。

 75歳以上の医療保険料を最大9割軽減している措置も、段階的に廃止する。介護保険では、高所得者の自己負担を2割から3割に改める予定だ。

 高齢者向けサービスには過度な優遇策が少なくない。だが、見直しは世論の反発を恐れて進められてこなかった。「聖域」への切り込みに挑んだ意義は大きい。

 高齢化はこれから本番を迎える。にもかかわらず、消費税増税の2度にわたる延期で、財源を確保する道筋はついていない。

 伸び続ける医療・介護費用を賄うためには、支払い能力に応じて負担し、真に必要とする人に重点的にサービスを配分する。その見直しを重ねていくしかない。

 高齢者の負担増と同時に、大企業のサラリーマンらの介護保険料の計算方法を見直し、収入が多いほど納付額が増える「総報酬割」という仕組みを導入することも検討している。年齢にかかわらず「痛み」を分かち合う。こうした流れを確かなものとしたい。

 もっとも、必要なサービスまで受けられなくなってしまうなら、本末転倒である。

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