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【主張】TPP離脱宣言 米国第一は単なる独善か

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【主張】
TPP離脱宣言 米国第一は単なる独善か

 他国の懸念に耳を貸さず、独善的に振る舞う。「米国第一」がそういうものであるなら、国際社会の信頼を失い、地位の低下を招くだろう。

 トランプ氏が米大統領に就任した初日に、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)からの離脱を表明すると宣言した。

 世界経済を牽引(けんいん)する超大国の次期指導者になるという認識はあるのだろうか。

 さきのアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、各国首脳が保護主義への対抗をうたった。トランプ氏が歩み寄ることへの期待が、少なからずあっただろう。

 その思いを踏みにじる判断は容認できない。再考し、撤回してもらいたい。

 参加国が利害を超えてまとめた合意である。一方的にほごにしようとする姿勢は、米国に対するアジアの信頼を著しく損なう。それは域内経済のみならず、安全保障も含むあらゆる面にマイナスの影響を及ぼすだろう。

 その間隙(かんげき)を突こうとしているのが、米国中心の国際秩序に挑む中国の覇権主義である。国益を追求するというなら、トランプ氏は現実を直視すべきだ。

 TPPに代わり、2国間の自由貿易協定を進めるというのは、TPPのような多国間協定より、個別交渉の方が、米国にとって有利な条件をのませられると考えているからだろう。

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