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【産経抄】政権の引き締めや活性化を促す好敵手はいないか 10月30日

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【産経抄】
政権の引き締めや活性化を促す好敵手はいないか 10月30日

 野村克也氏がプロ野球のヤクルト監督に就いて間もない頃、試合でエラーをした野手がベンチに戻ってきた。控えの選手は「ドンマイ、ドンマイ」となじる気配もない。牧歌的なシーンに野村監督が血相を変えた。

 ▼「傷をなめ合うのはアマチュアのやることだ」と(『巨人軍論』)。かりそめにもプロを名乗るなら、ミスへの慰めも頬かぶりも選手を磨く砥石(といし)にはならない。個々の器を鍛えるものは自軍、敵軍を問わぬ好敵手との切磋琢磨(せっさたくま)であり、ベンチや外野席のやじだろう。

 ▼政道に目を光らすべき報道機関は統制下で政府のお先棒を担ぎ、改革派の雑誌は廃刊の憂き目に遭う。インターネット上の言論サイトは閉鎖され、耳に痛いやじは虫の息にある。一党独裁の政府を球団にたとえるのも妙だが、まともなチームなど組めるはずもない。

 ▼中国共産党の中央委員会総会で習近平国家主席が「核心」と位置づけられた。絶対の権威を手にしたということらしい。今後は「反腐敗」と銘打った粛清でさらに政敵を締め付け、国外では威嚇と軍拡に訴え、東・南シナ海で新たな挑発行動に出る可能性もあろう。

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