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【正論】ご負担軽減や象徴天皇の在り方 虚心にスピード感持って議論を 東京大学名誉教授、明治大学特任教授・山内昌之

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【正論】
ご負担軽減や象徴天皇の在り方 虚心にスピード感持って議論を 東京大学名誉教授、明治大学特任教授・山内昌之

東京大名誉教授、明治大特任教授、山内昌之氏 東京大名誉教授、明治大特任教授、山内昌之氏

 天皇陛下が8月8日にお言葉を出されて2カ月以上を閲(けみ)した。そして、10月17日に「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の第1回会合が開かれた。荏苒(じんぜん)時を過ごさずという言葉もある。私は構成員として、高齢になられた陛下の諸事情を鑑みるとき、負担軽減や象徴天皇の在り方について、慎重さを旨としながらもスピード感をもって議論を進める大切さを改めて痛感している。

≪公務をなおざりにしないお姿≫

 産経新聞社とFNNの10月15日・16日の世論調査では、「結論を急ぐべきだ」は56・5%、「時間をかけて慎重に検討すべきだ」は41・3%となっている。有識者会議は、バランスを図った運営を心がけることになるだろう。私見では、まもなく83歳になられる天皇陛下が、さらに高齢になられることへの配慮をまず優先すべきだと考える。

 陛下は、平成15年1月の前立腺がん手術、23年11月の気管支炎・マイコプラズマ肺炎の治療、24年2月の心臓冠動脈バイパス手術を受けられた。しかし、気管支炎などから治癒退院された5日後には早くも、東日本大震災殉職者等全国慰霊祭に出席され、バイパス手術から退院された1週間後に東日本大震災1周年追悼式に出席された。病後にさえ、公務をなおざりにされないお姿には、国民として尊敬申し上げる他ない。とはいえ、お言葉でも、2度の手術、「高齢による体力の低下」にわざわざ言及された重みを十二分に咀嚼(そしゃく)しなくてはならない。

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