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【千夜一夜】米料理に短く切ったパスタと具、トマトソース混ぜ合わせ…エジプトの国民食「コシャリ」の今昔

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【千夜一夜】
米料理に短く切ったパスタと具、トマトソース混ぜ合わせ…エジプトの国民食「コシャリ」の今昔

 以前このコラムでも紹介したエジプト料理に「コシャリ」がある。米や短く切ったパスタ、豆、揚げタマネギをトマトソースや酢とごちゃ混ぜにして食べる。

 歴史は意外と浅く、現地紙によると、第一次世界大戦中にエジプトへ派遣されたインド兵から伝わった料理が起源だという。米料理にパスタを混ぜるというのは、当時カイロに駐在していたイタリア人の着想だったらしい。

 値段が安くて早く食べられ、しかも腹持ちが良いから、当初は肉体労働に従事する男性を中心に広まったようだ。現在ではあらゆる階層の人に愛されている、まさしく国民食だ。

 カイロにはコシャリ屋が至る所にあるのだが、やはり「名店」というものがあって、中でも1950年代創業の「アブー・ターレク」はカイロっ子ならば誰もが知っている有名店だ。

 ダウンタウンに1店舗しかないのでいつも大混雑していて、エジプトでは当たり前の出前もなし。「頑固一徹」という言葉がぴったりの店だった。

 ところが、そのアブー・ターレクが最近、宅配サービスを始め、ちょっとした話題になった。これも時代の流れなのか。自宅で逸品を食べられるのはありがたいのだが、おっさんたちにもまれながらでしか食べられなかった味に懐かしさも感じる。(大内清)

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