産経ニュース

【正論】北方領土めぐる認識の違いはむしろ拡大 露への楽観的思い入れを見直せ 新潟県立大学教授・袴田茂樹

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
北方領土めぐる認識の違いはむしろ拡大 露への楽観的思い入れを見直せ 新潟県立大学教授・袴田茂樹

会談で握手する安倍首相とロシアのプーチン大統領=2日、ロシア・ウラジオストク(共同) 会談で握手する安倍首相とロシアのプーチン大統領=2日、ロシア・ウラジオストク(共同)

 アジアでは中国が最重要だが、露が日本にも接近するのは、日本の資金や技術が必要だからだ。またガスなどでの対中駆け引きにも、日本カードが必要だ。だが、露が日本を必要とする以上に日本が露を必要としている。その理由は安全保障上、中露が反日で接近することは日本にとって悪夢だからだ。露政権は日本のこの立場を十分知っているので、領土問題での譲歩を拒否している。今となっては、日本が歯舞、色丹を受け取ることさえも100%あり得ない。安倍首相が大統領を山口の私邸に招いても、領土問題は親密な個人関係では解決されない。日本は四島の露の主権を認める他はない(露『エクスペルト』誌)。

 首脳会談の前日、日本外務省が露で実施した世論調査の結果が発表された。北方領土問題に関しては、「今後も露に帰属すべきだ」と答えた者が53%(6年前も同じ)、「日本に帰属すべきだ」が僅か1%(6年前は3%)だった。他は、「相互に合意すべきだ」などの意見だ。ちなみに、この数字が示しているのは、日本政府の国際発信力の弱さでもある。

続きを読む

「ニュース」のランキング