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【正論】AIによる「社会を自動運転」可能 フィンテックがSFを現実にする 東京大学教授・坂村健

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【正論】
AIによる「社会を自動運転」可能 フィンテックがSFを現実にする 東京大学教授・坂村健

東大教授・坂村健氏(撮影・矢島康弘)  東大教授・坂村健氏(撮影・矢島康弘) 

 「フィンテック」をご存じだろうか。最近、経済・金融分野でよく聞かれる言葉だ。「Financial」と「Technology」で、最新の情報通信技術を生かした金融・経済分野のイノベーションを指す。和製英語っぽい略語だが、ちゃんと全世界で通用する。まさにいま最もホットなテーマだ。

≪流れは「象から蟻の集団へ」≫

 具体的なフィンテックを見ていこう。例えば「ブロックチェーン」。全ての取引記録を暗号化し、関係するすべてのコンピューターが保存し、常に更新し、特定の権威なしに取引の正当性を保証する技術。電子通貨として有名な「ビットコイン」の基礎メカニズムとして有名になった。

 取引したのに相手が「していない」と言ったり、内容を勝手に変えたりといったことができないようにするのは、それはそれで結構大変である。最後は裁判で人が判断する面倒なプロセスを踏むことになる。それを極めて低価格に、しかも特定の権威を必要とせずに電子のスピードで実現できる画期的技術がブロックチェーンだ。

 ビットコイン以外にも銀行間取引から契約書、株券、チケットの保証にも使える。さらには宝石から個人まで、現実の存在も物理的特徴と合わせて暗号化することで、同一性を保証できる。

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