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【正論】クリミアの次はバルト三国か NATOは対露警戒を緩めるな 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛≪訂正あり≫

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【正論】
クリミアの次はバルト三国か NATOは対露警戒を緩めるな 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛≪訂正あり≫

防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

 北大西洋条約機構(NATO)の初代事務総長を務めたイスメイ卿は、1955年に当時の西ドイツがNATO加盟を果たすと、「アメリカ人を引っ張り込み、ロシア人を締め出し、ドイツ人を押さえ込んでおく」のが同盟の目的だ、と語ったと伝えられている。

 思えば、当時は単純な時代であった。創設当初(49年)のNATO加盟国数は12。やがて地中海諸国のギリシャとトルコが加盟し、「分裂国家」の西ドイツが加盟したのは15番目だった。

 今日、NATOは加盟国数28の大所帯だ。こうなると、イスメイ卿の名言のように単純にはいかない。この加盟国数の激増を発展だといえば、そう言えるが、問題は激増の中身だろう。

≪飛び火し始めたクリミア危機≫

 89年末の冷戦終焉(しゅうえん)後にはNATOの「東方拡大」が始まり、旧ワルシャワ条約機構諸国のうちソ連を除く全ての国家が西側同盟入りしたうえ、アルバニアのような孤立共産国や、旧ソ連を構成したバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)もNATO加盟を果たした。この加盟国数の激増と東方に向けての版図の拡大は、NATOが抱える問題の複雑化と同義と見るべきではなかろうか。

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