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【正論】中国と「戦争」すればこうなる…尖閣守る日米同盟と「核の傘」 東京国際大学教授・村井友秀

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【正論】
中国と「戦争」すればこうなる…尖閣守る日米同盟と「核の傘」 東京国際大学教授・村井友秀

村井友秀・東京国際大学教授  村井友秀・東京国際大学教授 

≪平時の防衛力強化が肝要≫

 中国が尖閣諸島を占領する(2)の場合、自力で尖閣諸島を奪回できない日本は米国に支援を求め、世界の覇者の地位を守りたい米国は日本を支援する。米国の「核の傘」によって中国の核兵器は封じ込められ、争いは通常兵器の戦争になる。通常兵器の分野でも米国が中国を圧倒しており、日米の通常兵力による低コストで小規模な奪回作戦によって尖閣諸島を占領した中国軍を排除できる。ただし、米軍が戦うのは日本の兵士が米軍兵士の前で戦う場合である。

 日米同盟が機能すれば、(2)の場合でも尖閣諸島は日本の支配下に戻ることになる。中国海軍が東シナ海で自由に動けるのは、中国軍にも「航行の自由」が認められる平時だけである。南沙諸島の岩礁を埋め立てた軍事基地も米軍が攻撃すればひとたまりもない。

 ただし、戦争を早く終結させるためには、中越戦争のように「戦争に負けたのではなく、敵に十分な教訓を与えたから撤退した」と中国が主張できる逃げ道を残すことも考慮すべきだ。

 いずれにしても、(2)の場合の奪回作戦の人的物的コストは、(1)の場合の中国の侵攻を撃退する防御戦闘よりも大きくなる。

 故に、できるだけ小さいコストで東シナ海の現状を維持するためには、平時の防御力を強化して日本に不利な既成事実をつくらせないことが肝要である。(東京国際大学教授・村井友秀 むらい ともひで)

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