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【北京春秋】高速鉄道「時速300キロ→350キロへ」は習近平主席のご機嫌伺いか 専門家は「技術的に盲点はない」というが…

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【北京春秋】
高速鉄道「時速300キロ→350キロへ」は習近平主席のご機嫌伺いか 専門家は「技術的に盲点はない」というが…

中国の習近平国家主席(新華社=共同) 中国の習近平国家主席(新華社=共同)

 「中国の高速鉄道の最高時速は、現在の300キロから再び350キロになるらしい」。中国の鉄道マニアの間で最近、にわかに関心を集めている話題である。今月3日、習近平国家主席が鉄道関連の展示会を視察した際、「わが国にはすべての高速鉄道を時速350キロに戻す条件は整っているのか」と聞き、その場にいた専門家が「技術的に盲点はありません」と回答したのが発端だ。

 中国の高速鉄道は最高時速350キロで設計されていたが、2011年夏、浙江省温州で40人が死亡する事故が起きたのを受け、300キロに制限した。しかし、習政権はここ数年、周辺国への高速鉄道技術の輸出に力を入れており、技術力の“高さ”をアピールするため、最高速度を上げる必要が出てきたといわれる。

 習氏の発言は専門家に質問するという形式を取っているが、鉄道関係者は「素直に理解すれば、『350キロに戻せ』という指示にしかきこえない」と指摘し、「年内にはすべての高速鉄道がスピードアップされるだろう」と予測した。

 インターネットには「速度は技術の問題で素人は口を出すべきではない。現場が指導者の機嫌を取るために、私たちの安全を置き去りにすることだけは避けてもらいたい」といった書き込みが寄せられた。(矢板明夫)

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