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【主張】消費増税の再延期 今度こそデフレ脱却を 社会保障への影響食い止めよ

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【主張】
消費増税の再延期 今度こそデフレ脱却を 社会保障への影響食い止めよ

 首相は「再延期の判断は、これまでの約束とは異なる新しい判断だ」と述べた。秋にまとめる総合的な経済対策は実効性のあるものとしなければならない。政治の根幹を成す税制への信頼が問われることになる。

 肝心なのは、再延期で景気が確実に上向くかどうかである。アベノミクスは、金融緩和と財政出動で景気を刺激している間に、生産性向上や成長市場創出などの構造改革を進め、持続的な成長につなげるのが基本である。

 この改革が不十分なため、いくら企業業績や雇用が改善しても先行きの展望が開けなかったのではないか。経済の実力を示す潜在成長率が0%台にとどまる現実をもっと厳しく受け止めるべきだ。

 その反省がなければ、増税再延期でさらに時間を稼いでも、景気への効果は長続きせず、同じ過ちを繰り返すことになろう。

 首相は世界経済の危機を回避するため政策の総動員が必要という。その問題意識は分かるが、まずは国内の経済再生に全力を挙げてもらいたい。

 脱デフレのカギを握る個人消費の活性化には、着実な賃上げが欠かせない。産業界は一定の賃上げを実施してきたが、これをさらに加速させたい。政権は企業活力を引き出す規制緩和などで前向きな経営を後押しすべきである。

 消費を安定的に増やすには、高齢社会での暮らしへの不安を払拭するよう持続的な社会保障制度を構築する必要がある。

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