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【正論】対日関係を悪化させる中国の本心は… 東京国際大学教授・村井友秀

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【正論】
対日関係を悪化させる中国の本心は… 東京国際大学教授・村井友秀

東京国際大学教授 村井友秀 東京国際大学教授 村井友秀

 ≪なぜ関係が良好にならないか≫

 現在の日中関係は良好とはいえない。日中関係が悪化している原因について多様な見解があるが、大きく4つの説に分類できる。

 第1の説は「外敵転嫁論」である。政府に対する国民の不満を外敵の脅威にすり替えようとしている、または、外敵の脅威を強調することによって、分裂した国内世論を政府支持に統一しようとしているという説である。

 この説によると、中国共産党は、日本との関係を緊張させて国民の間に反日民族主義を煽(あお)り、抗日戦争に勝利した中華民族の英雄であると教科書に書いてある共産党の正統性を強化しようとしている。他方、中国共産党の主張は、日本政府は中国脅威論を強調することによって軍国主義的政策に国民の支持を集めようとしているというものである。

 第2の説は「相互誤解論」である。中国は日本の行動を全て軍国主義の復活であると誤解し、日本も中国の行動を全て中華思想に基づく覇権追求であると誤解する傾向があるという説である。

 第3の説は「友好人士減少論」である。日本では、日中国交回復時代に活躍した自民党親中派などの影響力が減退し、中国でも知日派の政治家が減少した。その結果、日中関係の悪化を抑えるために積極的に活動する「友好人士」が少なくなり、関係が悪化したという説である。

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