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【ソウルからヨボセヨ】理想に生きた“良心的日本人”…元朝日・若宮啓文氏を悼む

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【ソウルからヨボセヨ】
理想に生きた“良心的日本人”…元朝日・若宮啓文氏を悼む

若宮啓文さん 若宮啓文さん

 朝日新聞出身で知韓派だった若宮啓文氏が亡くなった。訪問先の北京で急死だった。筆者よりかなり若い60歳代だったから身につまされる。日韓関係のセミナーや座談会、討論会などでよく一緒になった。他人からは「黒田のライバル」と冷やかされ(?)たりしたのでお悔やみ記事を書く。

 韓国では、日本を批判し韓国に同調してくれる日本人を「良心的日本人」という。若宮氏もその一人で、韓国で最ももてはやされた日本人だった。贖罪(しょくざい)意識が強い進歩的知識人の典型で、安倍政権批判や日本の右傾化批判などが韓国人の耳には心地よかったようだ。

 それでも最近は対韓姿勢に“進化”が見られ、何でもかんでも日本の足を引っ張るような韓国の反日・愛国主義をたしなめる発言が目立った。韓国の自制なき反日現象が日本の反韓・嫌韓感情を刺激していることにそれなりに危機感を感じていたようだ。さらなる進化を期待していたのだが。

 日本の反省や自己批判を前提に日中韓3カ国の友好協力という理想を追いかけた人でもあった。今週もソウルでのセミナーの後、北京に向かった。理想に生きたという意味で北京での客死はもって瞑(めい)すべし、かもしれない。韓国に入れ込みながら、酒が飲めず生真面目な人だったので緊張やストレス解消策が足りなかったか。合掌。(黒田勝弘)

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