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【正論】共産党は国民を熱中させる「中国の夢」を煽り続けている 東京国際大学教授・村井友秀

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【正論】
共産党は国民を熱中させる「中国の夢」を煽り続けている 東京国際大学教授・村井友秀

村井友秀氏 村井友秀氏

日本軍に押され続けた日中戦争

 日中戦争が拡大していた1938年に、毛沢東は「弱い中国」が「強い日本」に勝つ戦略として「持久戦論」を書いた。「持久戦論」によれば、日本は強力な帝国主義国家で、軍事力・経済力は東洋第一である。しかし、国土が小さく、人口、資源が欠乏し、長期戦には耐えられない。

 他方、中国は半植民地・半封建国家で軍事力・経済力は日本に及ばない。しかし、国土が大きく、資源が豊かで人口・兵力が多く、長期戦に耐えることができる。したがって、長期戦になれば日本は敗北する。

 また、「持久戦論」は戦争を3段階に分けている。第1段階は、日本軍の進攻と中国軍の防御の時期である。日本軍は大都市や交通線を占領する。第2段階は、日本軍と中国軍の対峙(たいじ)の段階である。日本軍の兵力不足と中国軍の抵抗により、日本軍は進攻の終末点に達する。この段階で中国は弱者から強者に転じる。第3段階は、日本軍の退却と中国軍の反攻の時期である。中国軍は最終的に日本軍を殲滅(せんめつ)する。すなわち、毛沢東の軍事戦略は、敵が強い時には戦わず、敵が弱くなったときに一挙に殲滅するという戦略である。

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