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【日本の未来を考える】AIが生み出した時間のゆとりを人はどう使うのか 東大・大学院教授 伊藤元重

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【日本の未来を考える】
AIが生み出した時間のゆとりを人はどう使うのか 東大・大学院教授 伊藤元重

 AI(人工知能)の技術が発展することで雇用にどのような影響が及ぶのだろうか。大きな関心を集めている。AIで失われる職業と生き残る職業というようなリストを出している雑誌もある。こうした予想がどこまで当たるか分からないが、AIのインパクトは相当に大きそうだ。先日、ある金融機関のエコノミストが、自分たちの仕事もAIに奪われるかもしれないと言っていた。中央銀行の総裁の発言などを分析して経済の先を読むのがエコノミストの仕事だが、人間の頭で中央銀行総裁の発言を分析するより、AIに分析させた方がより正確な予想が可能になる日も遠くないかもしれない。専門性の高いエコノミストでもそうした話が出るくらいなので、より一般的な多くの職種がAIに取って代わられることになるだろう。

 近年、多くの先進国で技能のある人や高学歴者と、そうでない人の間の所得格差が広がる傾向がある。格差社会の論議とも関係が深い。そのような賃金格差を起こす最も大きな要因は、多くの単純労働が機械や情報システムに置き換えられつつあるからだという説が有力だ。ここにも技術革新が雇用に及ぼす影響が見られる。

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