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【産経抄】「それでも海と生きてきた」三陸の民の強さ 3月13日

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【産経抄】
「それでも海と生きてきた」三陸の民の強さ 3月13日

 ▼郷土愛とは無縁だったが、街の復旧に関わるうちに自分の中で何かが切り替わる音がした。昨年5月からは国の復興支援員からなる「釜援隊」に加わり、ふるさとの再生に尽くす。「震災の記憶を振り切っては生きられない。忘れれば自分のエンジンが止まる」。

 ▼1千人超の死者・行方不明者を出し、一方で震災時に小中学校にいた児童生徒から犠牲者を出さなかった「釜石の奇跡」がある。あの震災が教えるものは、万能の防災策などないということだろう。ひたすら逃げろ。海に言葉があるなら、そう答えそうな気がする。

 ▼「起こってしまった事実から、いかに未来や他者や、回り回って自分たち自身に有益となるものを抽出するか。私はそれに懸命でありたい」。復興支援に携わる別の女性はこう語る。海と生きる小さな街で、震災から6年目の日々が始まっている。

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